下半身トレーニングの王道 ランジはどこに効く?鍛え方を解説!

下半身のトレーニングといえば、「スクワット」を想像する方が多いのではないでしょうか?アスリートや一般の方まで、幅広く認知し取り入れているスクワット。今日はそんなスクワットと双璧を成す、下半身の王道種目、「ランジ」を紹介します!

どこに効くか、トレーニング法などを徹底解説します!

ランジとは

ランジとは足を前後に開き、股関節と膝を大きく動かすトレーニングです。スクワットが左右の足を対称にするのに対し、ランジでは左右の足が前後に開き、動作が行われるため、鍛えられる部位がスクワットとは大きく変わります。

ランジの効く部位

ランジでは主に、お尻の筋肉である「大臀筋」と「中臀筋」、また補助的に太腿の裏である「ハムストリングス」も鍛えられます。スクワットが主に太腿の前面である「大腿四頭筋」をターゲットにするトレーニングであるため、この2つの種目を上手く使い分けることが下半身を鍛える上では重要となります。

ランジのメリット

ランジはジムに限らず、自宅でも行える優れたトレーニングです。足を前後に動かすスペースさえ確保できればどこでも行えるため、日常にも組み込みやすい種目となります。

また、ダンベルやバーベルを持って行う方法や、自重で行う方法など、負荷を自分の目的や体型、筋力に合わせて自在に変化させることができるため、取り組みやすさも抜群です。

ランジのフォーム

それではここから、ランジのフォームと狙った部位に効かせる鍛え分け方を解説します。

 

フロントダンベルランジ

 

 

 

 

 

股関節の「伸展」(脚を後方に振る動作)により、大臀筋を主なターゲットとし、ハムストリングスにも強い刺激が入ります。

 

両手にダンベルを持ち、背筋を伸ばします。片足を前に大きく踏み出し、重心を沈めます。膝が90度ほど曲がったところで、前足で強く地面に踏み込むようにして膝を伸ばし、元の体勢に戻ります。

 

バーベルランジ

 

バーベルを肩に担いで行うバーベルランジでは、股関節の伸展作用に加え、股関節の「外転」(脚を横に振り上げるような動作)という作用も働くため、お尻の筋肉では大臀筋のみならず、「中臀筋」にも強い刺激が入ります。また、ダンベルランジ同様ハムストリングスにも刺激が入ります。

 

まず、両肩にバーベルを担いで、背筋を伸ばします。この際、僧帽筋の上部にバーベルを乗せる必要があるため、軽く肩甲骨は寄せます。手幅を広くした方が、肩関節への負担も少なく、バーベルを安定することができます。バランスを取りながら片足を前方に踏み出し、背筋は伸ばしたまま、重心を深く沈めていきます。この状態から、前足を地面に強く踏み込み、体勢を戻していきます。

 

ダンベルバックランジ

 

こちらは先述のランジらとは違い、片足を後ろに出す種目になります。

 

まず両手にダンベルを持ち、背筋を伸ばすという基本姿勢は、フロントランジと同じです。

その状態から片足を後ろに出し、残った前足を曲げていきます。この際、少し重心を前に残しながら重心を沈めていくと、よりお尻に刺激が入りやすいです。

回数の目安

筋力強化、筋肥大を目標とする場合、8〜12回を目安に行いましょう。ハムストリングスは比較的怪我をしやすい部位であるため、5回以下しか挙上することのできない重量でのトレーニングは、あまりオススメできません。筋持久力の向上を目指す場合は、最低でも15回、出来れば20回以上を行いましょう。筋肉痛になった際は、その痛みが完全に抜けるまで、休息を取るか、他の部位のトレーニングをしましょう。

セット数やインターバルの目安

ではここからはセット数やインターバルの目安を解説していきます。

セット数は基本的には3〜4セットを目標としましょう。その日の体調や調子に応じて、2セットにしても問題ありません。

次にインターバルについて説明します。筋力強化・筋肥大を目的とした場合、インターバルは最低でも2分、3〜4分が理想となります。筋持久力の強化を目的とした場合、セット間の休憩は60〜90秒と前者と比較し、短いインターバルで次のセットに移る必要があります。

ランジを行う上で気を付けるポイント

ランジやスクワットは、動作中に腰が丸まりやすい種目になります。重心を落とす際に腰が丸まってしまうと、腰椎や椎間板という組織に負担がかかり、腰を痛めてしまう原因になってしまいます。また、極端に膝が前に出過ぎてしまうと、膝関節への負担も高まってしまうため、注意しましょう。

ランジとスクワット どちらが効果的か

先述の通り、ランジとスクワットでは効く部位が異なります。ランジが大臀筋、中臀筋、ハムストリングスといった背面部且つ股関節伸展作用を持つ筋群を鍛えられるのに対し、スクワットでは、大腿四頭筋のような膝関節の伸展(膝を伸ばすような動作)を持つ筋群にし強い刺激が入ります。

ランジではスクワットと比較し、バランスを取る必要があるため、臀筋群に強い負荷がかかり、特に中臀筋を鍛える上では、スクワットより有効と言えます。また、左右が別々で動くため、様々なバリエーションで行うことができるため、動作改善やアスリートの方には非常に有効です。

しかしながら、スクワット程の重量を扱うことはできない上、大腿四頭筋への負荷はそれほど高くないため、この2種目は使い分ける必要があると言えます。

ランジをすべき方

○お尻を主に鍛えたい方

このような方は、スクワットよりランジをオススメします。先述の通り、ランジはスクワットと比較し、臀部を鍛えやすく、ヒップアップには効果抜群です。

 

○筋力とバランスを鍛えたい方

筋力と同時にバランス感覚も鍛えたいという方にも、ランジはオススメです。ランジは左右が前後で別々に動くため、バランスを取るために中臀筋が大きく働きます。中臀筋はバランスの強化には不可欠な筋肉であるため、積極的に鍛えていきましょう。

 

○アスリートの方

アスリートの方にもランジはとても有効です。先述の通り、バランスと筋力を同時に鍛えられる上、臀筋群やハムストリングスはアスリートには不可欠な筋肉であり、積極的に取り入れていきたい種目となります。

スクワットをすべき方

○太ももの前面を鍛えたい方

このような方にはスクワットがオススメです。スクワットはランジと比較し、太ももの前面、即ち大腿四頭筋に強い刺激を与えることができます。また、高重量を扱いやすいため、脊柱起立筋などの体幹部や腹圧を司る腹筋群の強化にも有効です。

 

○太ももの内側を鍛えたい方

 

太ももの内側の筋肉である内転筋を鍛えたい方にも、スクワットがオススメです。スクワットでは、足を肩幅の1.5〜2倍程度に開き動作を行うことで、内転筋の作用である股関節の内転(足を内側に閉じるような動作)が起こります。その結果、内転筋に強い刺激を与えることができます。

 

○体重を増やしたい方

とにかく体重を増やしたい、バルクアップしたいという方にもスクワットは有効です。スクワットで主に鍛えられる大腿四頭筋は、人体で最大の体積を誇るため、肥大させた結果体重の増加や筋肉量の大幅な増加が見込めます。

 

このように目的に応じて、ランジとスクワットを使い分けていきましょう。

 

以上が、ランジの効く部位とその鍛え方、スクワットとの違いについての解説になります!

如何でしたでしょうか?ランジはジムでも自宅でも行える上、非常にバリエーションに富んだ種目となっているため、是非皆さん取り組んでみてください!