ダイエットで摂取すべき脂質の量は?脂質制限で健康に痩せるために最適な脂質の量や種類、PFCバランス等を徹底解説‼︎
ダイエットに取り組む上で、糖質制限や脂質制限、ローファットやケトジェニックなど、様々な用語を見聞きすることが多いと思います。実際に、それらのダイエット方法に取り組んだ経験があるという方も少なくないでしょう。
今回は、今後ダイエットに取り組むことを考えている方、今までダイエットにチャレンジしてきたけど、何度やっても上手くいかなかった方、そのような方々のために、ダイエットを成功させるための脂質の量や種類等をトレーナーである筆者が徹底解説していきます‼︎
ダイエットの種類
まず皆さんが目にしたことがあるダイエット法といえば、糖質制限ダイエット、脂質制限ダイエット、ローファットダイエット、ケトジェニックダイエット等があると思います。
そしてまず理解していただきたいことが、ケトジェニックダイエットは糖質制限に含まれ、ローファットダイエットは脂質制限の事を指します。即ち、大きく分けて糖質制限と脂質制限の2つが基本的なダイエット方法となります。
種類がありすぎて何が何だか分からない!といった方々は、まずはこの2つを覚えれば問題無しです‼︎
糖質制限ダイエット
糖質制限ダイエットとは、その名の通り糖質を制限することで除脂肪を狙うダイエット法です。糖質はタンパク質、脂質と並ぶ3大栄養素の一つであり、運動の際の主なエネルギー源となる、ガソリン的役割を果たす栄養素です。
糖質を含む代表的な食材としては、米、パン、パスタ、さつま芋等があります。これらは所謂主食と呼ばれ、食卓には欠かせない食品ですよね。
糖質制限ダイエットでは糖質を枯渇させ、常に血糖値が低い状態を作り出すことで、より効率的な脂肪燃焼が期待できるとされます。
それではここからは糖質制限ダイエットのメリットとデメリットを解説していきます。
・メリット
糖質制限最大のメリットは、何よりも早く体重が落ちるということです。
すぐに体重を落としたい、目に見える結果が欲しい、このような方々には糖質制限が向いていると言えます。
しかしながら、これには大きな落とし穴があるのです。
糖質は1gあたり3gの水分を保持する性質を持つため、一時的に糖質をカットすると、その糖質に含まれていた水分が体内から抜けていきます。その結果、一時的に体重が減少します。これが糖質制限ダイエットによる、スタートダッシュ時の体重減少のメカニズムになります。
そのため、糖質制限を行なってから落ちた体重に一喜一憂しすぎることは賢明とは言えません。
・デメリット
ここからは糖質制限のデメリットを解説していきます。
糖質制限ダイエットはその名の通り、糖質を極力控えて行うため、体内からエネルギー源が枯渇することになります。このような状態では、筋力トレーニング等のパフォーマンスが低下し、筋肉量の低下を招いてしまいます。人間が消費するエネルギーのうち、骨格筋は大きな割合を占めるため、その低下はダイエットにおいて非常に不利に働くと言えます。
また、糖質を制限することで、筋肉内に蓄えられている糖質である、筋グリコーゲンが減少し枯渇します。この筋グリコーゲンが枯渇すると、次に肝臓に蓄えられている肝グリコーゲンが利用され、枯渇します。この肝グリコーゲンが枯渇すると、人体は飢餓状態であると判断し始め、自らの基礎代謝を大きく低下させることでエネルギー消費を極力抑えようとします。ダイエットに取り組み続けた結果、体温が低下し寒がりになったという経験がある方は少なくないでしょう。これが所謂代謝が落ちた状態であり、この状況に陥ってしまうと、停滞という名の沼にハマってしまい、なかなか抜け出せずに挫折してしまう方々が非常に多いです。
ローファット(脂質制限)ダイエット
ではここからは、糖質制限と対を成すローファットダイエットの解説です。
ローファットダイエットとは、その名の通りファット(脂質)の量を制限し、トータルカロリー収支をマイナスにしようとするダイエット法です。脂質は1gあたり9kcalと、1gあたり4kcalの糖質やタンパク質と比較し高カロリーであり、その脂質を制限することは即ち、効率的に摂取カロリーを抑えることに繋がります。
次に、ローファットダイエットのメリットとデメリットを解説していきます。
・メリット
ローファットダイエット最大のメリットは、糖質を適量摂取することができるため、筋力トレーニングや日常での活動レベルの低下を防止できることです。
糖質を可能な限りカットする糖質制限と異なり、ローファットダイエットでは全体の摂取カロリーの約20%、或いは体重×0.7g程度の脂質、体重×2g分のタンパク質を除いた残りの摂取カロリーを糖質から摂取することができます。そのため、糖をエネルギー源として利用する筋力トレーニングのクオリティを高く保つことができ、ダイエット中の筋肉量の低下を極力抑えることができます。
また、消費エネルギーの大半を占める基礎代謝は、筋肉、内臓に加えて糖を大量に消費する脳によるエネルギー消費によっても支えられているため、過度な糖質の制限は脳の働きを鈍化させ、こちらもまたエネルギー消費の効率を落としてしまう原因となります。ローファットダイエットでは、適量の糖質を摂取しながら除脂肪を進めていくため、このような状況に陥りにくいと言えます。
・デメリット
まずは糖質制限と比較し、体重の減少ペースが比較的緩やかという点が挙げられます。スタートダッシュ時に爆発的に体重の減少が起こる糖質制限と異なり、ローファットダイエットではなだらかに体重が減少します。そのため、モチベーションの維持に苦戦し、途中で挫折してしまう方も少なくありません。しかしながら、ローファットダイエットは停滞を招きにくく、結果としてダイエット終了時の落ち幅に関して言えば糖質制限以上の効果を得られるケースが殆どです。
また、ローファットであるからと言って、脂質を制限しすぎることはNGです。脂質の過剰な制限は体温の低下による基礎代謝量の低下や、ホルモンバランスの乱れ、特に男性であれば男性ホルモンであるテストステロンの減少により、筋肉量の低下や筋肥大効率が低下するといった状態に陥るリスクがあります。そのため、ローファットダイエット中であっても、体重×0.7g相当の脂質は摂取するようにしましょう。
ローファット中の1日の脂質量とPFCバランス
ローファットダイエット中であっても脂質の過剰な制限は御法度だと前述しましたが、具体的な脂質量の目安やPFCバランスを詳しく解説していきます。
まず脂質量ですが、こちらは前述の通り、体重×0.7g相当は最低限摂取するようにしましょう。こちらを下回ると体温の低下によるエネルギー消費量の低下により、却って痩せにくい身体となってしまいます。
具体的なPFCバランスとしては、まず目標の摂取カロリーを設定します。その後、タンパク量と脂質量を計算します。目安としては、タンパク質量は男性であれば体重×2g、女性は×1.5g、脂質量は男女共に体重×0.7gとなります。これらタンパク質と脂質の摂取量を合計し、残りのカロリーを炭水化物(糖質)から摂取することとなります。
これが具体的なローファットダイエットにおけるPFCバランスとなります。体重が減少していく中で、落ちるペースが悪くなってきた時には、タンパク質と脂質の量は変えずに、炭水化物(糖質)の摂取量を徐々に落としていくことで、停滞なくスムーズに除脂肪を進めていくことができます。
いかがでしたでしょうか?
今回はダイエット時に摂取するべき脂質の量、そして糖質制限ダイエットと脂質制限ダイエットの違いや具体的なPFCバランス等の解決でした!
ダイエットに取り組みたいけど具体的やり方がよく分からない、何度も挫折してしまい、心が折れてしまった。このような方々は是非参考にしてください‼︎