ダイエットの効果が出るまでの期間は?いつから効果が現れる?トレーナーが徹底解説‼︎

夏に向けて、結婚式などのイベント行事のために、生活習慣病の予防のため、どんな些細な理由でも、ダイエットに取り組もうとする姿勢は皆等しく素晴らしいです。しかしながら、いざダイエットに取り組んでも、なかなか効果や結果が目に見えて現れてくれなくては、モチベーションも上がりませんよね。

今回は、ダイエットの効果が現れるまでにかかる具体的な期間と、効果的なダイエット法、そしてダイエットにオススメな運動などを紹介していきます!

ダイエットの効果を感じるのはどのくらい?

ダイエットの効果を感じる期間に関しては個人差があるため、絶対に何日!と定義付けすることはできませんが、おおよそ2週間程で効果を実感する方が多いです。ダイエットを開始してすぐに1〜2kg減少したという類の話を耳にすることは少なくありませんが、それは体脂肪の減少ではなく、減らした炭水化物に伴い体内の水分量の低下に起因した体重の減少であるため、体脂肪が落ちるにはもう少し時間がかかります。早い方では5日程でダイエットの効果を感じ始めますが、比較的遅い方でも2週間もすれば実感するケースが多いです。

目先の1〜2kgに一喜一憂することなく、ダイエットは長い目で見て取り組みましょう!

ダイエット方法の違いによって効果に差があるのはほんと⁈

ダイエットには大きく分けて2つの種類があります。脂質を抑え、高タンパク低脂質中炭水化物の状態を作る「低脂質ダイエット」。これはローファット(脂質)ダイエットと呼ばれ、最もベーシックなダイエット方法となります。脂質は1gあたり9kcalと、1gあたり4kcalのタンパク質や炭水化物と比べ、高カロリーな栄養素となります。その脂質をある程度控え、カロリー制限を狙うダイエット法がローファットダイエットとなります。

それに対して、糖質を制限し、タンパク質と脂質を積極的に摂取するダイエット方法が糖質制限ダイエットとなります。糖質制限ダイエットは、1日の糖質(炭水化物)の摂取量を非常に低い値まで下げるため、ダイエット開始直後の体重の変動はローファットダイエットよりも大きくなります。これは炭水化物が1gあたり3gの水分を保持するという性質に起因するもので、即ち炭水化物の低下に伴う、体内の大幅な水分量の減少により起こった一時的な体重の変動なのです。そのため開始数日での数字の変化はそれ程信用しないことが大切です!

ローファットダイエットと糖質制限ダイエット、どちらが痩せる?

先程はダイエットには大きく分けて2種類の方法があるとの説明をさせていただきましたが、ではその2つのダイエットはどちらが効果的なのでしょうか。

結論から言うと、長期に渡るダイエットの結果、両者の間で体脂肪の減少率は差がなかったと言う報告がされています。先述の通り、糖質制限ダイエットは水分量の関係上、ローファットダイエットよりも素早く体重の変動が見られますが、それは一時的な現象であるため気にする必要はありません。

しかしながら、両者のダイエット法が全く同じ効果を身体にもたらすかと言えば、それは否です。糖質制限ダイエットはローファットダイエットと比較し、筋肉量が落ちやすいという明確なデメリットがあります。また、過度な糖質の制限は基礎代謝の低下を招きやすいというリスクもあります。体重を落としたいがために、過度な糖質制限を行い、基礎代謝が低下してしまっては、消費するカロリーが減ることにより、いくら摂取するカロリーを削っても体重が落ちないと言う悪循環に陥ってしまいます。

ダイエットの大原則は、「1日の総消費カロリー」が「1日の総摂取カロリー」を上回ることです。体重が増えるか減るかは、その1日のカロリー収支によって成り立っているため、どのようなダイエット方法であれ。カロリー収支を守ることができていなくては、体脂肪が減少してくれることはありません。ローファットダイエットの際、脂質は抑えているからと好きなだけ糖質を摂りオーバーカロリー、糖質制限の際、糖質は抑えているから好きなだけ油物を摂りオーバーカロリー、これでは本末転倒です。このカロリー収支を守るためにも、基礎代謝を落とさないことはダイエットにおいて非常に重要な要素となります。

消費カロリーを構成するファクター

では、なぜ消費カロリーを確保する上で、基礎代謝を落とさないことが大切なのでしょうか。ここからは、その消費カロリーを構成するファクターを解説していきます。

 

・基礎代謝

 

消費カロリーを構成する上で、最も大きな割合を持つ要素がこの基礎代謝になります。基礎代謝は消費カロリーのおよそ70%と非常に大きな割合を占めます。基礎代謝量は、人間が体温の維持や呼吸、心臓などの臓器の活動など、人間が生存する上で、最低限必要なカロリーとなります。そのため、ダイエットに取り組む際、基礎代謝量以下のカロリー摂取に留まってしまうと、人体は基礎代謝を下げ、省エネモードに入ります。その結果、所謂燃費の良い体となってしまい、いくら摂取カロリーを落としても体脂肪は落ちないという負のスパイラルに陥ってしまいます。そのため、ダイエットに臨む際は、摂取カロリーが基礎代謝量を下回らないようにしましょう!

 

・生活活動量

 

これは文字通り、生活の中で身体を動かした際に発生する消費カロリーです。通勤や通学、掃除といった些細な事から、ハードなウエイトトレーニングやスポーツの練習といった大きな消費カロリーを生み出す運動まで、様々な形態があります。 

 

・食事誘発清熱産生

 

人間は、食事を摂る際にもエネルギーを消費しています。何かを食べている際に体が熱くなってくる感覚を得ることがあると思いますが、それが食事誘発性熱産生となります。

この食事誘発性熱産生は、炭水化物や脂質と比較して、タンパク質を摂取した際の方が大きくなるとされています。ダイエットの際に、高タンパクを意識しましょうとよく聞くと思いますが、それは筋肉量を落とさないという理由ももちろんありますが、それに加えてこの食事誘発性熱産生による消費カロリーを高めるという狙いもあるためです。

ダイエットを加速させる運動

ダイエットはカロリー収支が大原則と説明しましたが、それを実行するための食事管理に加えて、ダイエットを加速させる運動を行うと、より早く効果を得ることができます。ここからは、ダイエットを加速させることに有効な運動を、いくつかご紹介します!

 

筋力トレーニング

 

筋トレと呼ばれ、世間一般にも広く認知される運動といえば、筋力トレーニングです。筋力トレーニングとは、主に筋肉に対して負荷を与え、筋肉を鍛えていくことを目的とするトレーニングです。

先述の基礎代謝量を決めるファクターの一つに、体温の維持や臓器の活動の他に、筋肉の量があります。筋肉量が多い人ほど、基礎代謝量は増加するため、ダイエットを行う際、筋肉量をある程度蓄えておくことは、非常に大きなアドバンテージとなるのです。

その筋肉量の底上げを図り、基礎代謝のアップに繋げることができる運動が筋力トレーニングです。筋力トレーニングには、自分の体重を利用した自重でのトレーニングから、ダンベルやバーベルを用いたウエイトトレーニングなど、様々な種類があり、目的に応じて取り組むことができます。

次におすすめの筋力トレーニングを紹介していきます。

 

・腕立て伏せ

 

最も簡易的に取り組むことができ、更に筋力や筋肉量の向上のみならず、肩甲骨周りや腹筋群のコンディショニングとしても非常に優秀な種目が腕立て伏せです。

腕立て伏せは主に、胸の筋肉である大胸筋、肩の筋肉である三角筋前部、二の腕の筋肉である上腕三頭筋を鍛えることができ、更に上体の角度をキープするため、腹筋群にも強い刺激が入ります。また、ベンチプレスなどと比較し、肩甲骨周りが柔軟に機能し、また肋骨に付着する前鋸筋も鍛えられます。前鋸筋は弱化すると肩関節の怪我や痛みを引き起こす原因となる筋肉であるため、日常的に刺激を入れ、弱化を防ぐことが大切です。

 

・スクワット

 

スクワットには、自重で行うスクワットから、ダンベルやバーベルを用いて行う負荷の高いスクワットまで、様々な種類が存在します。特にバーベルを担いで行うスクワットは、人体で最大の体積を誇る筋肉である、大腿四頭筋に強烈な刺激を与えることができるため、筋肉量の増加を目指す方には最適な種目となります。

また、スクワットジャンプなどをバリエーションに加えることで、全身の連動性を高めつつ、瞬発力を鍛えることもできます。

 

・ベンチプレス

 

ベンチプレスは、上半身の筋力トレーニングの王様とも言える代表的な種目です。

対象部位は、腕立て伏せと同じく大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋となり、腕立て伏せと比較して圧倒的に強い負荷を与えることができます。筋肉を発達させる上では、いかに強いメカニカルストレスを与えることができるかが非常に重要な要素であり、その点で上半身の種目において、ベンチプレスの右に出るものはありません。ベンチプレスはバーベルを用いて行うため、マシン種目と比較して収縮時の負荷は弱いものの、筋肉が伸ばされながら力を発揮する、エキセントリック時の負荷が非常に強く、筋肥大、及び筋力向上において最適な種目となります。

懸念材料は、先述の腕立て伏せと比較した際、肩甲骨が固定された状態での動作となるため、前鋸筋の活動がほとんどなくなってしまう点と、強い刺激を与えられる代わりに、肩や肘の怪我のリスクが高くなってしまう点です。特にベンチプレスでは、脇が開いた状態で動作を行うと、肩関節で骨と骨が衝突し、その骨間に存在する軟部組織が挟まれ、痛みや肩の機能不全に繋がるインピンジメント症候群になるケースが非常に多いです。そのため、フォームの確認や身体の柔軟性や安定性を確保してから取り組むようにしましょう。

 

○ウォーキング・ランニング

 

筋力トレーニングはダイエットを加速させる運動として非常に有効ですが、それに伍する効果を持つ運動が、ウォーキングやランニングとなります。

筋力トレーニングが無酸素運動であるのに対し、このウォーキングとランニングは有酸素運動に部類され、単純なカロリー消費は無酸素運動群よりも大きなものとなります。また、強度が低い運動である有酸素運動は、体脂肪を直接エネルギーとして利用するため、ダイエットに直結しやすいです。しかしながら、有酸素運動では筋肉量の大きな増加は見込めないため、筋力トレーニングと並行して行うことが理想です!

具体的には、先に筋力トレーニングを行い、体内のグリコーゲン(糖質)を枯渇させてから有酸素運動を行うと、より体脂肪が燃焼しやすい状態となっているため、この順番で行うと良いでしょう!

いかがでしたでしょうか?今回はダイエットの効果が出るまでの期間と、異なるダイエット方法による効果を感じる期間の違い、そしてダイエットに有効な運動などをご紹介させていただきました!

是非参考にしてみてください‼︎