[トレーナーが解説]生理後のダイエット!効率よく痩せるには?

ダイエットをしたいけどどこから手をつければいいか分からない… このような方、大勢いらっしゃるのではないでしょうか?特に女性であれば、体型について悩む機会が多いかもしれません。

今回はそんな女性のために、効果的に痩せられる生理後のダイエットについてご紹介させていただきます!

痩せやすいとされる生理後にダイエットに取り組み、理想の身体を手に入れましょう!

 

なぜ生理後は痩せやすい?生理後がダイエットに適している理由とは。

生理期間は排卵後に体内の老廃物などを体外に放出する期間となります。その生理期間が終わると、水分を排出にするため腸の活動が活発化します。所謂「腸内環境がいい」状態となるのです。また、生理中にありがちな女性ホルモンの大きな上下動による体調不良なども起こらず、身体がとても元気な状態となります。この時期にダイエットに取り組むことで、頓挫することなくダイエットを進めることができます。

これから更に、そのメカニズムと具体的な時期について説明していきます。

生理周期とは。

生理が始まった日から、次の生理が始まる前日までの周期が生理周期です。個人差があるため一概には言えませんが、おおよそ25〜38日前後が正常な生理周期とされています。この生理周期を調整しているのが、女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つとなります。これら2種類のホルモンの調整によって、生理周期は「卵胞期」 「排卵期」 「黄体期」 「月経期」の4つの期間に分けられるのです。

ダイエットにおける生理周期。

卵胞期に分泌量が増加するホルモンがエストロゲンです。エストロゲンは、子宮内膜を厚くするという妊娠の準備をする役割があります。この卵胞期は代謝が活性化し、精神的にも非常に安定した状態となりやすいです。

それに対し、黄体期に分泌量が増加するホルモンがプロゲステロンになります。プロゲステロンには子宮内膜を柔らかくすることで、妊娠の維持を可能とし、水分や栄養を体内に蓄える役割を持ちます。

これらのことから、ダイエットを行うにあたって効果的な時期は、エストロゲンの分泌量が増加する「卵胞期」ということになります。即ち、この卵胞期である生理後「1〜2週間」前後が、ダイエットを行うにあたりトレーニングや栄養管理においても最適だと言えます。

生理周期におけるダイエットの進め方。

ではここからは、生理周期ごとのダイエットの進め方、そして過ごし方について詳しく解説していきます。

 

・卵胞期〜排卵期

 

先述の通り、生理終了後1〜2週間前後はダイエットに最適な時期となります。エストロゲンの分泌量が増加し、代謝が活性化するため、運動や栄養管理の効果を得やすい時期となります。また、精神的にも安定するため、食事のコントロールなどでもストレスを感じにくい時期と言えるでしょう。

この時期には積極的にトレーニングや有酸素運動、食事管理を行いダイエットに取り組みましょう。筋力トレーニングや有酸素運動で筋肉を使い、5大栄養素のバランスを考え、適度な糖質やタンパク質を摂取し、筋肉量を落とさないことを心がけながらダイエットに取り組みます。また、腸内環境を整えるため、食物繊維や発酵食品などを摂取することも意識してみてください。

 

・黄体期(生理前)

 

排卵期終了後から次の月経を迎えるまでの期間は、エストロゲンと対を成すもう一つのホルモンである、プロゲステロンの分泌量が増加する黄体期となります。プロゲステロンには妊娠に備え栄養や水分を過剰に体内に溜め込む作用があるため、黄体期は体重が増加しがちとなります。また、卵胞期が精神的に安定するのに対し、黄体期はプロゲステロンによりメンタル的に不安定になりがちであるため、無理は禁物となります。

この時期にはメンタル面の不調から、イライラや食欲の暴走が起こりがちです。また、便秘やむくみが起こりやすい時期でもあるため、不溶性・水溶性の食物繊維をバランスよく摂取し、食欲のコントロールや排便に気を使う必要がります。腹部の痛みを起こすこともあるため、激しい運動や極端な食事制限は避け、ストレッチなどで体をほぐすことがオススメです。

 

・生理中

 

生理中は怠さや腹痛などを引き起こしやすいため、ダイエットは少しトーンダウン、或いは少し休むというのも一つの手です。激しい運動や食事制限ではなく、体重をキープすることを目標とし、身体に負担をかけないことが大切です。

生理中は月経の中で経血が起こり、その結果体内の鉄分が失われていきます。そのため、外部からの食事で鉄分を補う必要があります。ほうれん草や小松菜なども良いですが、何よりもレバーなどの赤身の肉を摂取することが大切です。また、あさりなどの貝類も鉄を豊富に含んでいるため、オススメです。鉄はビタミンCを同時に摂取することで、吸収率が高まるため、ビタミン系のサプリメントなどを摂取することもオススメです。

この時期は過度な運動は避け、なるべく鉄分を含んだ食事の摂取を心がけます。

ダイエットに効果抜群の運動。

ではここからは、ダイエットを効果的に進めていく上で、取り入れるべき運動を紹介していきます。

 

スクワット

 

言わずと知れた筋トレの王様。「スクワット」です。スクワットが何故それほど有名かと言うと、その動員される筋肉の豊富さです。スクワットを行う際に働く筋肉は、主に「大腿四頭筋」となります。大腿四頭筋は太腿の前面に付着する筋肉で、人体で最大の体積を誇る筋肉です。その大腿四頭筋を鍛えることで、代謝の向上が期待できます。また、お尻の筋肉である大臀筋、お腹の筋肉である腹直筋、腹斜筋、腹横筋、背中の筋肉である脊柱起立筋と、様々な筋肉が動員される種目となります。このスクワットを週に2回ほど取り入れると、代謝の向上や下半身の安定感の向上が期待できます。代謝を上げることはダイエットでは不可欠であるため、取り入れるべき種目だと言えます。

 

ランジ

 

ランジ」とはスクワットと対を成す、もう一つの下半身トレーニングの王様です。先程のスクワットが太腿の前面である大腿四頭筋をターゲットするのに対し、このランジはお尻の筋肉である大臀筋と、太腿の裏の筋肉である、「ハムストリングス」が主なターゲットとなります。また、スクワットが両足を左右対称の状態で重心を沈めるのに対し、ランジでは左右の足がそれぞれ独立して前後に動くため、バランス感覚を養う上で、非常に有効となります。ヒップアップや足痩せを目指す方々には、これ以上ない最適な種目となります。

 

腕立て伏せ

 

上半身のスクワットとも言うべき「腕立て伏せ」は、胸の筋肉である大胸筋、二の腕の上腕三頭筋、肩の筋肉である三角筋前部と、上半身の大部分を鍛えることができます。また、「前鋸筋」という肋骨に付着する筋肉の活性化にも非常に寄与する種目となります。この前鋸筋は、弱体化すると肩の痛み、い俗に言う40肩や50肩にも繋がってしまう筋肉となるため、日頃からトレーニングしておくことは大切となります。また、先述の通り二の腕の筋肉である上腕三頭筋にも強い刺激が与えられるため、二の腕痩せを目指す方にも効果的な種目となります。

ダイエットを行う上での食事管理。

トレーニングについて解説したところで、次は食事について説明していきます。

ダイエットに取り組むことを少しでも考えたことのある方であれば、「糖質制限」や「脂質制限」「ケトジェニックダイエット」などの文言を一度は耳にしたことがあると思います。しかしながら、ダイエットはカロリー収支が大原則です。1日の総消費カロリーが総摂取カロリーを上回らなくては、どんなダイエット法であろうと体脂肪が落ちることはありません。その大前提を守った上で、「脂質制限」ダイエットを行うことをオススメします。「ローファットダイエット」とも言われる脂質制限ですが、具体的には脂質を体重×0.7g程度に設定し、タンパク質を体重×1.5g、残りのカロリーを炭水化物(糖質)で摂取するという方法になります。脂質は1gあたり9kcalと、1gあたり4kcalであるタンパク質と炭水化物と比較し、高カロリーであるため、制限することで総摂取カロリーを抑えやすくなります。また、タンパク質と炭水化物を適量摂取することで筋肉量の低下を防ぎ、リバウンドを起こしにくい体作りをすることができます。しかしながら、過度に脂質を制限することは、体温の低下による基礎代謝の低下や、ホルモンバランスの乱れ、腸内環境の悪化にも繋がるため、最低でも体重×0.7gは摂取することを心がけましょう。その中でも良質な脂質として青魚やナッツ類、MCTオイルやオメガ3脂肪酸の含まれるサプリメントを摂取することも、ダイエットの手助けとなります。

近年急速にその名を拡大し、実際に取り組む方も多いであろう、糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットですが、糖質を過度に制限することは筋肉量の低下を招きやすく、また基礎代謝の低下による消費カロリーの低下を起こしやすい面があります。急激に体重を落としやすいというメリットもありますが、それはあくまで糖質を抜くことによって体内からグリコーゲンや水分が抜けた結果であり、体脂肪が落ちるわけではありません。糖質には1gあたり3gの水分を保持する性質があるため、糖質制限ダイエットによる急速な体重の減少はそのためです。また、過度な糖質の制限は食欲の暴走を招き、ダイエット終了後のリバウンドの可能性を大いに含んでいます。これらのことから、糖質制限やケトジェニックダイエットではなく、ローファット(脂質制限)ダイエットに取り組むことをオススメします。

ダイエットにオススメな食材。

ダイエットに取り組む上でのトレーニングや食事方法についてこれまで解説してきましたが、ここからはダイエットにオススメな食材を紹介していきます。

 

卵は完全栄養食とも言われ、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素は殆ど含んでいるという優れものです。タンパク質と脂質をバランスよく摂取することができ、値段も比較的安価で料理にも使いやすいと、非常に優秀です。

 

鶏胸肉

鳥の胸肉は皮を剥いだ場合、100gあたり20gのタンパク質と、1g弱の脂質という、高タンパク低脂質の代表とも言える食品となります。今では低音調理器など、パサつかずに調理できる優れものも多数販売しているため、味に関しても美味しく食べることができるでしょう。

 

さつまいも

さつまいもは白米と比較しGI値が低いため、血糖値の上昇が緩やかとなり、ダイエット効果が期待できます。また、食物繊維を多量に含むため、腸内環境を向上させることができます。さつまいもは腹持ちもいいため、ダイエットには最適な食材となります。

 

ナッツ類

ナッツ類は体内では生成することのできない「不飽和脂肪酸」を多量に含んでおり、悪玉コレステロールの減少や血流の改善が期待できます。

また、代謝の向上や腸内環境の改善にも効果的であるため、ダイエットを大きく助ける食材となります。

 

以上が生理後のダイエット、またそれらに必要な運動と食事についての解説となります。

如何でしたでしょうか?是非参考にしてみてください!