脂質と聞くと身体に悪い物、余計な物と捉えられてしまっているかと思いますが、人間にとって必要不可欠なものなのです。
三大栄養素の脂質は1グラムあたり9キロカロリーと、三大栄養素の中でも最も高いエネルギーを得ることができます。
脂質は重要なエネルギー源だけでなく、ホルモンや細胞膜、核膜を構成したり、皮下脂肪として、臓器を保護したり、体を寒冷から守ったりする働きもあります。
脂質は私たちの体にとっては欠かせない三大栄養素の1つです
脂質にも種類があり簡単に言うと体に良い脂質と悪い脂質があります。それが「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。
■飽和脂肪酸
肉類、乳製品などの脂質に多く含まれるのが飽和脂肪酸。血中の中性脂肪やコレステロールを増やすため、とり過ぎると血中の脂質のバランスを崩す可能性があります。
ただし、脂肪酸はいろいろな食品からバランスよくとることが大切なので、肉を避ける必要はありません。例えば、テフロン加工のフライパンを使って調理油はカットし、肉から出る脂を活用して焼く・炒めるなどして脂質の量を調整するといいでしょう。
肉や乳製品の飽和脂肪酸を抑えたいときは、脂身の多い部位より赤身の部位を選ぶ(牛・豚バラ肉より、もも肉・ヒレ肉が低脂質)、牛乳やヨーグルトは低脂肪タイプを選ぶなどして工夫してもいいですね
■不飽和脂肪酸
植物油や魚介類、豆類、種実類などの脂質に多く含まれるのが、不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は、主にオメガ3、6、9系脂肪酸に分類され、下記の食品に豊富です。オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸、オメガ6系脂肪酸のリノール酸、アラキドン酸の3つは必須脂肪酸といい、体内で合成できないため食事から摂取する必要があります。
では、1日だいたいどれくらいの脂質を取れば良いかと言うと詳しくは年齢によって異なりますが、成人で1日に必要なエネルギーの20~30%ほどを脂質からとるのがよいといわれています。
現在、日本人全体の平均脂質摂取状況はおよそ25%であり、ほぼ適量であるといわれています。また、質の面からみた時も、日本人が摂取する牛肉や豚肉などの動物性食品、植物性食品、魚類からとる各脂質の割合は、ほぼ望ましいバランスといわれます。ただし、これはあくまで平均した場合のお話です。
脂質は人間にとって必要不可欠なものです!
良質な脂質を適量とり、身体の体調を整えていきましょう!