EAAとBCAAは筋肥大にどちらが効果的?それぞれの効果の違いや、メリット、デメリットを徹底解説‼︎
近年、急速なフィットネスブームの発展により、その名を聞く機会が急増したEAAとBCAA。名前は聞いたことがあるけれど、実際の効果や成分はイマイチよく分からない。今後筋肉の発達させるため、摂取する事を考えている。このような方々は少なくないでしょう。
今回はそのような方々のために、トレーニング効果のアップや筋肥大の促進において、EAAとBCAAはどちらが有効なのか。その効果や成分の違いをトレーナーである筆者が徹底解説していきます‼︎
EAAとは
EAAとは、人間が体内で自然に生成することが出来ない9種類の必須アミノ酸の事を指し、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、ヒスチジン、トリプトファンによって構成されます。
アミノ酸とは
アミノ酸とは、筋肉や皮膚の元となる栄養素である、タンパク質を構成する成分であり、20のアミノ酸によって、タンパク質は構成されます。その20の内9つが、先述した必須アミノ酸であり、必須アミノ酸は体内で自然に生成することが出来ないため、外部からの栄養摂取により補わなくてはなりません。
EAAは、これら必須アミノ酸を網羅する非常に優秀なサプリメントです。
EAAとトリプトファン
先述した必須アミノ酸に含まれるトリプトファンは、それらの中でも特に強いアナボリック作用を持ち、筋肥大において非常に有効です。しかしながら、EAAサプリメントの中にはトリプトファンを含まない商品も少なくなく、仮にトリプトファンが含まれていたとしても、前者と比較すると後者はやや高値となる傾向があります。そのため、二の足を踏む方は少なくありませんが、筋肥大を目的にした場合においては、トリプトファンの有無を事前にチェックし、含有している商品を購入し、摂取する事をおすすめします。
BCAAとは
ここまではEAAについて解説してきましたが、次はBCAAを見ていきましょう。
BCAAとは、バリン、ロイシン、イソロイシンによって構成される、分岐鎖アミノ酸の事を指し、言うなればEAAと一部となります。
御多分に洩れず、このBCAAも必須アミノ酸であり、EAAと同様に、外部からの摂取が不可欠である点を大いにカバーしてくれます。
特に運動時の筋肉のエネルギー源となり、ウエイトトレーニング等によって失われた筋肉中のBCAAを補うために、BCAAサプリメントを水に溶かし、トレーニング中のドリンクとして摂取することは非常に重要です!
EAAが筋肉に及ぼす影響
ここまでは、EAAとBCAAの概要等を説明してきましたが、ここからはまずEAAが筋肉に及ぼす影響について解説していきます。
・筋肉の分解を防ぐ
筋肉は日々分解と合成を繰り返しています。特にダイエット時などは筋肉の分解が起こりやすく、それを防ぐ上でEAAは効果覿面です。
また、食事の間が長く空いてしまう場合や、1日のタンパク質摂取量が不足している際は、EAAを摂取することで、筋肉の分解を抑制することができます。
・筋肉の合成を促進する
先述の通り、筋肉は常に分解と合成を繰り返していますが、EAAには筋肉の合成を促進するシグナル、スイッチとなるアミノ酸が含まれているため、トレーニング中のドリンクとして摂取すると、より効率的に筋肉の合成を促すことができます。
また、こちらも先述の通りですが、EAAに含まれるトリプトファンには、それ自体にアナボリック効果、筋肉の同化作用が含まれているため、より筋肥大に効果的であると言えます。
・トレーニング時の疲労感軽減
筋力トレーニングを行うと、筋肉内の多くのアミノ酸が失われ、それと同時にタンパク質も分解されます。そこで、トレーニング中のドリンクとしてEAAを摂取することで、失われたアミノ酸を補給することが出来、トレーニング中の疲労軽減や、集中力の増加に繋がります。
BCAAが筋肉に及ぼす影響
では次に、BCAAが筋肉に及ぼす影響を詳しく見ていきましょう。
基本的にはEAAと大きく変わることはありませんが、いくつか効果が変わるポイントがあるため、それらを解説していきます。
・EAA以上の疲労軽減効果
BCAAはEAAにも含まれているため、疲労軽減という観点において、どちらも効果的であることに変わりはありませんが、BCAAはより高い疲労軽減効果と集中力の持続効果を持ちます。
BCAAは筋肉中のアミノ酸の約35%を占める栄養素であり、筋力トレーニングを行うと、これらが大きく失われます。そこでBCAAを外部から摂取することで、トレーニング時の疲労軽減効果や、集中力の持続効果が得られます。
サプリメントでBCAAを摂取する場合、EAAのサプリメントに含まれるBCAAと比較し、BCAA単体のサプリメントはBCAAの含有量が高いため、より効果を感じやすいと言えます。
・EAA以上の筋分解抑制作用
こちらもまた、EAA以上の効果を持つ作用と言えます。
理由としては先述の通り、BCAAの含有量に起因します。
筋分解を抑制するアミノ酸はBCAAであり、EAAにもBCAAが含まれるため、この効果を持ちますが、そこはやはりBCAAに一日の長があると言えます!
それぞれのメリット・デメリット
ではここからは、EAAとBCAAはどちらが優れているのかをメリット、デメリットを総合的に判断した上で、解説していきます。
〇EAAのメリット
・BCAAには無い筋合成のシグナル的役割を持ち、加えてEAAにはBCAAも含まれているため、EAAを摂取することでBCAAの効果を得ることも可能であり、その要素が最大のメリットと言えます。
○EAAのデメリット
・BCAAを含む他のサプリメントと比較し高価である
EAAはBCAAに限らず、プロテインやマルトデキストリン、マルチビタミン、グルタミンと言った、他の代表的なサプリメントと比較しても非常に高価であり、500gで¥5,000弱、1kgで☆¥10,000前後の商品程が相場です。
トップアスリートや、トレーニング上級者の方であれば、効果を実感する機会も多く、その価格に見合った価値を見出す事が可能ですが、トレーニングを始めたての方や、一般のダイエッターの方々は、コストパフォーマンスに納得できないケースも出てくるリスクがあります。
○BCAAのメリット
・減量期の効果はEAA以上
先述の通り、BCAAは筋分解を抑制するという点において、EAA以上の効果が期待できます。
特に筋分解が起こりやすい減量期では、筋合成のシグナルとなるEAAよりも、筋分解や筋疲労の抑制に高い効果を持つBCAAがより適していると言えます。
減量期は摂取カロリーを消費カロリーが上回るため、筋肥大が起こることはまずありません。(初心者や一部の例外を除く) そのため、筋肥大に重きを置くのではなく、出来る限り筋分解を抑え、筋肉量を残しながらの除脂肪に取り組む必要があります。その上で、BCAAはEAAよりもダイエット時には向いていると言えるでしょう。
・価格が比較的安価
こちらは身体に対する効果ではありませんが、BCAAはEAAと比較し、圧倒的に安価であり、触手を伸ばしやすいと言えます。
1kgあたり¥4,000弱で手に入る商品も少なくないため、EAAと比較すると半額から2/3程の値段で手に入れることができます。
そのため、トレーニング初心者の方や女性の方でも、コストパフォーマンスにおいて、EAAを上回る価値を感じるケースも珍しくないでしょう。
結局EAAとBCAAはどちらが筋肥大には効果的なの?
ここまでEAAとBCAAの概要、それぞれのメリットやデメリット等を解説してきましたが、ここで本題の筋肥大において、どちらが効果的かを説明していきます。
結論から述べると、筋肥大という観点であれば、EAAの方が上だと言えます。EAAには筋肥大のシグナルとなる役割に加え、EAAに含まれているトリプトファンにも大きな筋肥大効果が期待できるため、その点においてはBCAAより優れていると言えます。
しかしながら、筋分解抑制作用や、価格帯の事を考慮すると、タイミングやその人によっては、BCAAの方が合っているというケースも少なくありません!
最後に
EAA、BCAA共に優れた栄養素、サプリメントであることに疑う余地はありませんが、これらに限らず、サプリメントはあくまでも補助であり、米や肉、野菜と言ったリアルフードで必要量の炭水化物やタンパク質、カロリーを摂取することが何よりも重要であり、サプリメントはそれらをクリアした上での補助食品であるということは常に忘れずにいましょう!
いかがでしたでしょうか?
今回はEAAとBCAAはどちらが筋肥大に有効か、それらの特徴やメリットデメリットを解説させて頂きました!
是非参考にしてください‼︎