サウナと筋トレの関係性について

昨今の未だかつてないサウナブーム、そして筋トレブームの勢いは留まるところを知りません。「ととのう」や「サウナー」という言葉が身近なものとなったように、サウナは以前と比較し圧倒的に身近な存在へと変貌しました。また、それは筋トレも同様で、街を歩けばどこを行ってもフィットネスジムを見かけるようになりました。皆さんの周りの方々、或いはご自身もジムに通われているのではないでしょうか。今では連日サウナに通い、毎日通うことが日課となっている方々も少なくありません。連日のサウナによるメリットやデメリットにいてはこちら!

そんな大ブームを巻き起こしている2つのコンテンツですが、これらはセットで語られることも少なくありません。今回はそんな筋トレとサウナの関係性、互換性について徹底解説します!

なぜ流行りだした?

双方共に、明確なブームとなったのはコロナ禍でしょう。サウナブームの火付け役となった、漫画「サ道」の実写版テレビドラマが放送されたのは2019年、2021年です。ちょうどコロナ禍の前後、そして真っ最中であり、運動不足や体型を気にされる方が急増された時期です。そんな世の情勢も手伝って、たちまちサウナは大ブームとなりました。サウナにダイエット効果や体質改善を期待している方々が多かったのです。またこの時期には、コロナの影響による外出制限により、体重が増加してしまったという方も多く、更にはYouTubeなどによるフィジーク人気も相まって、ジムに通われる方が激増しました。一時は緊急事態宣言による営業停止により、経営危機とも言われたジムですが、規制が緩和されてからは、以前にも増してジムに通う方々は増え続けています。世界中にショックと甚大な被害を与え、生活レベルで影響を及ぼした新型コロナウイルスによるコロナ禍ですが、モノの流行りのキッカケにもなるという一面もあったのです。

「ととのう」とは

よく耳にする「整う」とは具体的にどのような状態を指しているかを解説していきます。漫画「サ道」では、サウナ→水風呂→外気浴の順で行い、外気浴中に「ととのったー‼︎」と叫ぶシーンがお決まりですが、実際もその通り、高音のサウナ→低音の水風呂→外気浴とを3セット前後繰り返すことで、交感神経と副交感神経が入れ替わりで刺激され、ふわふわとするような快感、ストレス解消効果が得られるのです。これを「整う」また「サウナトランス」と呼びます。

「ととのう」の効果

ではその整うには実際にどのような効果があるのでしょうか。

先程交感神経と副交感神経が交互に刺激されると解説しましたが、サウナによる身体の内部的変化はそれに限りません。高温であるサウナに入ることにより、血管が拡張され血流が良くなります。体温向上に伴う発汗と合わさり、体内の老廃物が排出されデトックス効果が得られます。また、血流改善には疲労回復効果もあるため、ととのった状態では複数のメリットを得られるのです。

サウナと筋トレの関係性

ここまではサウナと筋トレ、それぞれを別個に解説してきましたが、ここからはそれらを並行して行う、組み合わせて行うことによる得られるメリットとデメリットを説明していきます。

まずサウナと筋トレの順番ですが、基本は筋トレ→サウナの流れで行いましょう。先にサウナに入ってしまうと、体力を使ってしまい筋トレに120%を臨むことができません。これは有酸素運動と筋トレにも言えることですが、余程のことがない限りは基本的に筋トレを先に行い、その後にサウナや有酸素運動を行います。筋トレは無酸素的な運動であり、強度が高いため、全力で挑める状態で行うべきです。

筋トレ後のサウナによって得られるメリットは、まず血流にあります。先程サウナには血流を良くする効果があると説明しましたが、この血流の改善により筋トレによって蓄積した疲労物質抜けやすくなります。即ち翌日以降の筋トレにも全力で臨める体勢を作りやすくなります。また、血流改善によって得られるメリットはこれだけに限りません。筋トレによって枯渇した体に、栄養を届けやすくなるという点です。身体に取り込まれた栄養素は、血液によって届けられるため、この血流がいい状態だと、素早く栄養素が全身に行き渡るのです。筋トレ後の30分はゴールデンタイムであり、プロテインの摂取が不可欠だとする流れは何十年と続いている、もはや通説とも言えますが、理屈はそれと同じです。筋トレは筋肉を破壊する行為であるため、早急な栄養摂取が必須です。特に筋トレによって失われたグリコーゲンの補給のための炭水化物、そして筋肉の成長に必要不可欠なプロテイン(タンパク質)の摂取は最重要と言えます。

また、サウナが与える筋トレへのメリットはこれだけではありません。サウナによって起こる体温向上により、筋肉は修復速度を早めることができます。それは筋肉の合成も速くなることを意味し、筋肥大にも非常に有益と言えます。

ではデメリットの方はどうでしょうか。サウナによる最大のデメリットは過度な脱水でしょう。サウナは通常のお風呂や夏場の気温さえも遥かに凌ぐ高温施設です。当然発汗量は他の追随を許しません。それによって得られるメリットはいくつも紹介してきましたが、表裏一体、デメリットもあるのです。発汗による過度な脱水が起こると、筋肉は分解される方向に向かいます。筋肉はほとんどが水分が構成されており、それらが多量に失われると筋肉は分解してしまいます。特に筋トレ後は筋肉の合成に限らず分解も促進されているため、過度な脱水はNGです。それを防ぐためにも、サウナに入る際は水を携帯、或いは冷水機でこまめに水分を補給するようにしましょう。

サウナは痩せる?

では多くの方が一番気になっているであろう、サウナは本当に痩せるのかを解説していきます。結論から言うと、サウナによって体脂肪が落ちるということはありません。体脂肪の増減は「1日の総消費カロリー」と「1日の総摂取カロリー」のバランスによって決められており、消費カロリーが摂取カロリーを上回れば体脂肪は減少、総摂取カロリーが総消費カロリーを上回れば体脂肪は合成と、カロリー収支の原則によって決まるのです。そのため、サウナに入ったからといって体脂肪が減少するということは起こらないのです。しかしながら、サウナには代謝を上げる効果や、6〜8分のサウナを3セット行うことで150〜200kcal前後を消費するというデータもあるため、間接的にはダイエットに役立つと言えます。また、サウナに入ると、発汗や代謝向上による老廃物の排出、むくみの解消により、シュッとした状態になります。そのため、翌日に結婚式やデート、何かイベントごとがあり、むくみを取りたいといった方は是非サウナに入りましょう。

痩せるには筋トレ!

サウナに直接ダイエット効果はないと解説しましたが、筋トレとサウナを組み合わせることでダイエット効果を加速させることはできます。そのためにはまず、筋トレを最大限頑張る必要があります。ここからは痩せるために行うべき筋トレを紹介します。

 

ベンチプレス

 

ベンチプレスは大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋と上半身の大部分を鍛えることができる、上半身筋トレの王様です。これらを鍛えることで、基礎筋力の大幅な向上が期待できる、また身体を上手く扱うということにも慣れることができます。

 

スクワット

 

ベンチプレスが上半身の王様であるならば、スクワットは下半身の王様と言えます。スクワットでは主に太ももの前面の筋肉である、「大腿四頭筋」が鍛えられますが、この大腿四頭筋は人体の全筋肉の中で最も体積が大きく、鍛えることで基礎代謝の向上と筋力の向上が大幅に期待できます。自重やペットボトル、ダンベルやバーベルなどバリエーションも豊富であるため、取り組んで損はない優れた筋トレです。

 

HIIT

 

「HIIT」とは、「ハイインテンシティインターバルトレーニング」の略称です。その名の通り、超高強度の運動を20秒行い、10秒のインターバルを挟み次のセットに入る。これを7〜8セット行うトレーニング法です。通常のウエイトトレーニングとは違い、重りを持って筋肉を使い、持ち上げたりするものではありませんが、その分脂肪燃焼効果や心肺機能強化が期待できます。エアロバイクやトレッドミル、それらがなければバーピージャンプなどでも行うことができるため、比較的場所を選ぶことなく取り組むことができます。強度が高く、1人で完遂するのは難易度が高いため、友人やご家族に見守ってもらいながら行うことをオススメします。

 

いかがでしたでしょうか?

サウナと筋トレの関係性、そしてダイエットにオススメな筋トレメニューを紹介させていただきました。

空前のサウナ・筋トレブームにより、これらが身近な存在となった今、楽しく活用して理想の肉体を目指しましょう。

是非参考にしてみてください!